当院では、入院患者様・外来患者様からのご希望により、専門医による適用判断のもと施行しております。
ご希望がございましたら、まずは当院外来にてご相談ください。
ボツリヌス療法とは、ボツリヌス菌(食中毒の原因菌)が作り出す天然のたんぱく質(ボツリヌストキシン)を有効成分とする薬を筋肉内に注射する治療法です。
ボツリヌストキシンには、筋肉を緊張させている神経の働きを抑える作用があります。そのためボツリヌストキシンを注射すると、筋肉の緊張をやわらげることができるのです。
ボツリヌス菌そのものを注射するわけではないので、ボツリヌス菌に感染する危険性ありません。
日本では、手足(上肢・下肢)の痙縮、眼瞼けいれん(瞼がけいれんする病気)、片側顔面けいれん(顔の筋肉が収縮する病気)、痙性斜頸(首が斜めに曲がってしまう病気)、小児脳性まひ患者の下肢痙縮に伴う尖足(つま先が伸び、かかとが床につかない状態)といった疾患に対して認可されています。
ボツリヌス療法の効果について
・手足の筋肉がやわらかくなり動かしやすくなることで、日常生活動作(ADL)が行いやすくなることが期待できます。
・リハビリテーションが行いやすくなることが期待できます。
・関節が固まって動きにくくなったり、変形するのを防ぐことが期待できます(拘縮予防)。
・手足の筋肉のつっぱり(痙縮)をやわらげることにより、痙縮による痛みを緩和する効果が期待できます。
・介護の負担が軽くなることが期待できます。